代表理事インタビュー

代表 下里晴朗

福祉業界を志したきっかけは

「他人のために、自分ができることをしたい―。高校生のときのボランティア活動でこう感じたことが、現在につながっています。私の母校は不要になった車いすを修理してタイの障害者施設に寄贈する活動を続けており、生徒会長をしていたことから当然のように参加しました。タイに飛行機で車いすを持って行き、現地の方と交流する。ここから福祉に興味を持ち、淑徳大学で学ぶかたわら、週末に児童と公園で遊び、イベントをするようなサークル活動に没頭しました」

当時はどんなことを考えていましたか

「特に支援をしたかったのが自閉症の人たちでした。彼らは自分の伝えたいことを伝えることが苦手で、周りとうまく関係をつくることや場にあった行動をとるのが苦手な人が多い。こうしたことから、生きづらさを感じているんですよね。誤解をされたり偏見を持たれたりすることがなくなればいいのになあ、理解しあえればいいのにな、と」

発達障害についての理解はまだ途上にありますね

「今では世間の認知も進みましたが、40年以上前は『性格や育て方が悪い』とレッテルを貼られる時代でした。しかし、発達障害や自閉症の人たちは、彼らでしか持ちえない独特の価値観と特異な能力を持つ方もいます。そこをみんなでを分かり合えたらすばらしいのに、と思います」

福祉の現場に入って衝撃を受けたことは

「一番は施設の生活環境ですね。最初に就職した入所施設では、利用者たちは、週末くらいしか外出ができない。大部屋で寝起きするプライバシーもない状態。不便な暮らしなのに、職員も関心がないのかあきらめているのか、現状を変えられていなかった感じがします」

それが次に進むきっかけにも

「個室など、プライバシーが確保された施設だと、好きなものを部屋に置けたり飾れたりすると、少しだけでも利用者は心が満たされる。ハードの整備で利用者同士の交流も穏やかになるんです。でも当時は、ほとんどの施設で障害者の生活の場を設計するにあたって、人格は否定されてないけど住環境や生き方などパーソナルな部分での権利は保証されていなかったという印象でした。なのでハードの整った施設に移り、その環境で利用者個人の人生が変わっていくのかと実践していましたが、やはりだめだということが分かりました。結論としては支援をする人とその人たちの地域への影響が必要だと考え、後に自ら法人を立ち上げ、理想のサービスを目指しました」

ソフト面では

「自閉症など発達障害の人たちはそもそも自分の要求を表現するのが苦手で、暴力や行動障害として訴える人もいる。彼らの中にはそんな行動をとってしまうメカニズムがあります。こちらはそのメカニズムを理解して対応するだけでなく、一緒に生きていくための仕組み作りや成長の機会を保証するなど両方やらなくてはいけません」

今はどのような事業を展開しているのですか

「最初、立ち上げのころは地域か?施設か?という時代でレスパイト事業から始まりました。そこからホームヘルパーや行動援護などパーソナルなサービスを主体に行ってきましたが、高校生の卒業後の活動の場所や児童期の成長の場の確保の為、通所サービスを開始し、障害分野にこそなくてはならないと感じていたケアマネジメントをする相談支援事業も現在は行っています」

職員への評価は

「職員には非常によくやってもらっています。利用者さんやご家族に対して真摯に向き合い、丁寧に接しているスタッフが多いですね」

どんな新人を求めていますか

「親身になって他人のことを考えられる人かな。こういう仕事なので、人によってはストレスフルかもしれない。しかし、逆に自分を出せない人は向いていないかもしれません。心を開いて接しないと、相手も心を開いてくれない。相手に対して動きたいという気持ちや、人に対する優しさを持つこと。難しく構えなくても、失敗してもいいから相手のために動けるかどうかです。失敗しながら学んでいけばいいのです」

福祉の現場で働くとは

「人が存在する限り、業界自体は絶対になくなりません。老人介護は人生の最後の期間に、そして障害者には、いつだれがどのタイミングでなるかわからない。どっちにしたって、福祉は自分に必ずかかわってくるもの。こういうことを意識して仕事をすれば、広がりを持てるはずです。 また、一人では支援は行えません。たくさんの人に手伝ってもらえるような取り組みをして、利用者さんと人生を一緒に歩んでいく、まちや人を通してつながりの中で自分も成長していく面白さもあると思います」

目標は

「地域の福祉法人に求められることは、生まれた地域に住み続けられるようにするお手伝いです。この地域に根付いて、障害者の生き方や魅力を共有していける仕掛けを考えたいですね。障害、健常、高齢者、人種の違いを問わずいろんな人たちが価値観を認め合い、生き方を共有しあえるような。障害のある人が働ける店舗を開いたり、色々な人が交流するイベントもやりたい。カテゴリーを作るのではなくて、プロダクト(作品)や活動を通して、その人の人生、お互いの人生を語り認め合う文化づくりをしていくことが、大きな目標です」

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